3Dプリンターでのルアー作り。
今回は、少しだけ新しい方法にチャレンジしてみたいと思います。
ウェイトレス構造
ズバリ、ルアーをウェイトを入れずに作れないか?というものです。
ウェイトを省略することで、組み立て手前の削減、コストの削減が期待できます。
でも、ウェイトをなくしてしまったら浮力の調整が難しいんではないか?という問題が出てきます。
プラスチックのボディだけで、重量を調整しようとなると、肉厚を調整したり、内部構造をいじる必要があり、CADでのモデリングを何度も調整したり面倒です。
そこで、3Dプリンターのあの機能を使って浮力の調整をおこなってやります。
そう、『インフィル』です。
インフィルって?
3Dプリンターで出力するオブジェクトがソリッド(内部が詰まった構造)の時に、内部の樹脂の充填率を調整する機能のことです。
出力物の重量を軽減したり、フィラメントの量を減らしたり、出力時間を削減するのに使われます。
効率的に3Dプリントするための機能なわけです。
内部がこんな感じで、蜂の巣状にスカスカに出力されます。
つまり、この機能を活用してルアーの重量を調整しようというわけです。
モデリング
ルアーを3DCADで設計する際に、内部を空洞にせずにそのまま作っちゃいます。
内部構造を作る必要がないのでこのルアーだと20分掛からずに完成してしまいました。
最短記録を更新、うまくいけばかなりの効率化が図れますね。
正直、3DCADを使ってモデリングするのが好きというわけではなく、どっちかというとめんどくさい作業、できればやりたくないと思っています。
ルアー作るのに木を削るのは結構楽しいんですけど、CADって仕事的な感じというか作業感がすごい。
忙しくて木を削って作る暇がなく、それでもルアー作りたいのでCAD使っていますが。
3DCADでリアルなデザインのルアーをすごい手間をかけてモデリングしている人とか本当に凄いと思います。
私は休日に1日パソコンさわってる時間があったら迷わず釣りにいっちゃいます笑
釣りに行かずにルアーだけ作っていても、釣れるルアーは作れませんから。
商売でやっていれば、凝ったデザインのルアーを作って人を釣らないとダメですけど、趣味でやっているだけなので、楽に手間隙掛けずにというのは大事だと思います。
パパっとモデリングして、プリントして組み立てて、魚釣るっ!!って感じが理想ですね。笑
3Dプリント
設定でインフィルの項目を調整して出力します。
今回は、およそ、20%~30%程度で設定しました。
作るルアーによってこの辺は変わってくると思います。
出力したボディでは、内部は良くわからないですね。
組み立て
ヒートンをお尻に刺して、サーキットボードリップと針金アイを差し込んで完成!
アクション
今回、なぜそもそもこんなことをやろうと考えたのかというと、インフィルを使えば、ボディの密度を調整できるので、3Dプリンターでウッド製のクランクのような水に絡む動きのニョロ系クランクが作れるんじゃないか?と思いついたからです。
製作手間の効率化は、その副産物的なものですね。
ということでアクションは、こんな感じ。
水に絡んだ感じのゆっくりめのアクションですね。
比重が均一になったことで、キビキビした動きからゆっくりとしたピッチの動きに。
これではまだ使い物にならないレベルのアクションですが、ちょいと調整してあげれば、十分釣れるルアーになりそうです。
まとめ
ウェイトレス構造のニョロ系クランクを試作してみました。
今後も色々な方式の製作方法を模索していきたいと思います。