管釣りで特に初心者が数を伸ばすのに、放流は結構重要な時間帯です。
いかに放流の際に、手返し良く、効率的に数を釣るか、もしくは放流魚の活性などの状況を正確に把握して、状況にあった釣りを展開するかというのが重要になると思います。
今回は、そんな放流魚の釣り方について解説していきたいと思います。
目次
ルアーセレクト
放流魚は、基本的にはルアーを見たことのないフレッシュな個体であるため、活性が高いことが多いです。
赤金やオレ金等の派手なカラー、派手なアクションのルアーに食いつきます。
よって、放流魚を釣るのに適した派手なアクション、カラーのルアーを用意しておく必要があります。
活性が高いときは、赤金やオレ金などの派手で2.5g程度の重いスプーン、活性が落ちてきたら、青銀や緑銀などのカラーや重量を2g、1.5gと落としてリトリーブスピードを遅くして釣ることで、放流魚を釣り続けられます。
詳しくは、以下の記事で放流用のスプーンとカラーについて解説していますので参考にしてください。
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放流魚の釣り方
まず、初心者の場合、一番確実な方法は「放流魚は活性が高いことが多い」ということから、スプーンを咥えると反転する魚が多いので、反転する際にそのまま向こう合わせでフッキングする魚を確実に獲っていくというのが有効な釣り方のひとつだと思います。
そのためには、竿先を水平より下に構えて、ラインと竿先に角度をつけた状態でリールを巻き取ります。
そうすることによって、アタリがあってもリールを巻き続けると、スプーンを咥えた魚が反転し、竿先がグイッと曲がりますので、そのままリールをガッと巻いて合わせれば針掛かりしますのでまずはこのやり方で釣るのが確実です。
ちょっと活性が鈍い場合や、放流後しばらく経過すると、アタリは伝わってくるけど、向こう合わせで魚が乗ってこないなんて状況になると思います。
そうした場合は、魚がスプーンを咥えたときにしっかり合わせを入れて針掛かりさせる必要が出てきます。先ほどと同じように竿先とラインの角度をつけたままリールを巻き、アタリがあったら、すかさず、竿を下に倒しながら、リールをガッと巻いて合わせると魚がうまくかかります。竿は上にあげて合わせるとタイムラグが生じてうまく掛けれないので、下向きに合わせる方が良いと思います。
さらに活性が低下してきたら、今度は、ラインと竿先の角度をつけていると、竿先の抵抗で違和感を感じるのか魚がバイトしてきてもすぐに口を離してしまい、合わせても乗らなかったり、そもそもバイトしてこない(バイトしてるけど自分が気づかない?)なんてことが起こります。
そうした場合は、ラインと竿先の角度を水平に近づけて、魚がバイトした時の竿先の抵抗を減らすと良い場合があります。
また、ラインと竿先の角度をほぼ水平にし、竿でなく、リールの巻き抵抗でアタリを取って、竿と巻きで合わせを入れる方法が有効になることもあります。
リールでアタリを取る方法は、リールを巻いていると、魚がバイトするとリールが巻けなくなったり、巻きが重くなったりするので、そこですかさず合わせを入れる方法です。
このような感じで、その日の放流魚の活性に合わせて、釣り方をアジャストする必要がありますし、魚の活性が放流された後も、当然のことながら、魚の活性は少しずつ変化していきますので、それに合わせて釣り方を変えていくことが必要になります。
放流魚が自分だけ釣れない。どうしよう?
初心者にとって、放流時に周りが釣れているのに自分だけ釣れないなんてことが良くあると思います。
そんな時、一番大事なのは周囲の状況をよく観察することだと思います。
もう少し待っていれば、放流魚が自分のところまで廻ってくるのに、釣れないので焦って、ルアーチェンジしていてチャンスを逆に逃してしまったなんてことが多々あると思います。
そうならないよう、落ち着いて状況を確認しながら対応していきましょう。
私なりの状況別の対応方法について紹介します。
放流魚の活性が低い場合
放流用の魚がストックされている池と放流先の池に温度差があったり、養魚場からトラックで輸送されてきたばかりの魚は、放流されても、池に馴染むまでルアーをあまり食わないことがあります。
そういう状況である場合は、池全体で魚があまり釣れていないとそれに当たることが多いと思います。
その場合は、魚が仕事を始めるまで、ルアーを投げながら様子を見ることになります。
そのうち、魚が新しい環境に慣れて、ルアーにアタックし始めるようになります。
釣れないからといって、あれこれルアーをチェンジしていると逆に釣れるチャンスを逃すことにもなりかねません。
基本の赤金、オレ金のスプーンのまま様子を見るというのがセオリーだと思います。
放流魚が回遊せず留まっている場合
次に、放流魚が放流された場所に留まったままで、自分の前まで廻ってこないという状況もあります。
特定の場所でしか釣れていないという状況だとそうである確率が高いです。
しばらくたつと、放流魚が動きだし、別の箇所でも釣れ始め、自分の方にも廻ってきますので、様子を伺います。
この場合も、いたずらにルアーをチェンジしていると逆に釣れるチャンスを逃してしまいます。
釣り方が合っていない場合
自分の釣り方と放流魚の状況とが一致しておらず、釣れない場合が考えられます。
例えば、放流された魚が水温が低い時期に、底近くに居着くような場合、やみくもに浅い棚を狙っていたのでは、釣れる可能性は低くなってしまいます。
また、魚の活性が上がらず、早いスピードに対応できてない場合は、早巻きするとアタリがなかったり、あってもなかなか針掛りしないなんてことになります。
この場合の判断が難しいのですが、基本的には、特定の場所でなく、特定の人とか集団のみ釣れているときが怪しいです。
その釣れている釣り人の釣り方をよーく観察して釣り方を盗みましょう!
スプーンをキャストしてから、しばらく沈めているのなら、どのくらいの深さまで沈めているか観察すれば棚がわかります。
遠目からでも、使用しているスプーンの色くらいならわかるでしょう。
近くでしたら、どんなタイプのルアー、もっというとどのスプーンを使っているかもわかるかもしれません。
竿の角度やリールを巻くスピードも重要です。釣れている釣り人の竿の角度やリトリーブスピードを観察して自分も真似てみるというのも有効な方法です。
同じ釣り場で放流が行われても、その日によって、釣れるパターンが異なります。
釣れている人を良く観察することで、「釣れているパターン」というのが見えてくると思います。
周りの人を観察するというのは、普段の釣りでも重要なことですが、特に放流の際は、ほぼ全員スプーンの巻きで釣ってますので、何をやっているかが比較的わかりやすいと思いますので、積極的に観察して盗んでいきましょう。
状況は刻々と変化する
放流後、だんだんと魚の活性が下がり、釣れるスプーンの色がだんだん派手系から地味系に変わっていったり、巻きスピードが遅くなったり絶えず変化します。
先ほど、釣り方で説明したルアーの重さやカラーを換えて反応を見ることになりますが、ここでも、状況が変わってアタリが途切れたら、一度立ち止まって周りを観察してみるということを繰り返すと、上達が早まると思いますので是非チャレンジしてみてください。
まとめ
放流時の釣り方だけでも、色々考えなければならないことが多いということがわかっていただけたのではないでしょうか。
いきなり全部やることは難しいと思いますので、少しずつここで紹介したようなことを意識しながら釣りをしてみると良いのではないかと思います。
刻一刻と変化する状況に対して、常に考えながら、試行錯誤しながら、結果を出していくというのも釣りの一つの大きな楽しみだと思います。
この記事が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。